アジアゴ入荷
新しいセミハード系チーズ入りました。
ベネト州の「アジアゴ」と呼ばれる牛乳から作られるチーズですね。
これをイタリアで最も飲まれているスパークリングワイン「プロセッコ」に漬け込んだり、ベネト州の赤ワイン「ヴァルポリチェッラ」に漬け込んだものが「ウブリアーコ(酔っぱらいの意味)」と呼ばれるチーズです。過去に何度か登場してますので気になる方は「ステラコリス、ウブリアーコ」で検索してみてください。
塩味がマイルドでむちむちした食感。コクがあり、フレッシュでクセのない味わいです。セミハード系に共通しますが、軽い苦味を感じます。
赤ワイン全般、コクのある白ワインと相性がいいですよ。
おいしいなー、これ。
食事の後には忘れずに!
店主
ペポーゾ(トスカーナ風牛肉の赤ワイン煮込み)
ペポーゾは中世からトスカーナに伝わる煮込み料理です。
ゴロンゴロンと大振りに切った牛肉を赤ワインのキャンティと胡椒、ニンニクでコトコト柔らかくなるまで煮込見ました。
香味野菜などを使わないので洋食屋さんのビーフシチューのように野菜の甘みが主張しないドライな大人味の煮込みです。
また小麦粉やバターなどトロみの付くものを使わないので、冷めてゼラチン質が固まらない限りはキレの良いサラりとした煮汁です。
たっぷりの粒コショウでスパイシー。濃厚で赤ワインの風味が染み込んだ柔らかい頬肉を噛みしめればゼラチン質豊富で厚みのある味わい。付け合わせには有機栽培の冬の葉野菜を使ったブレゼやマッシュポテトが添えられます。
お察しの通り、確実に赤ワインが飲みたくなる本格派の直球料理です。
中世においては胡椒は高級品。それを贅沢に使った王侯貴族の食事を一度味わって下さい。
もちろん中世にはトマトもありませんので、イタリア料理では珍しいと思われるかもしれませんがトマトの入らない煮込み料理です。
どうぞお待ちしております。
店主
追記:ペポーゾについては中世後期(初期ルネサンス期)のフィレンツェで、有名な大聖堂のドーム状の天蓋を作る一大事業の際に必要となった大量の煉瓦を焼く工場の窯の熾火で労働者のためにまとめて作り振舞われ普及したという説があります。